ゆるゆるSEの日常

東京大学GCI2019Winter を修了しました

先日、東京大学グローバル消費インテリジェンス寄附講座(GCI2019Winter)を修了しました。応援してくださった方々、ありがとうございました。

さて、この講座について、あまり体験談がないので私の経験を書くことでチャレンジする人が増えればいいなと思い書くことにしました。

きっかけ

知り合いが東大のAI講座を受講していたのを知り、私のような情報系をまだ学び途中の学生でも受講できるような面白そうなものはないかと探し、上記の講座を発見したのが始まりでした。

最初に見つけたときは東大の講座で難しそう、受講しても修了できない気がする、と考えていました。しかし、今後同じような講座が開催されるか保証もありません。また、あらかじめ受講レベルの確認テストがあるので、修了できる見込みが立たないほどレベルが足りなければ受講許可が下りないと考え、チャレンジしました。

終えた感想としてはそんなに怖がらなくて大丈夫だと思います。

講座概要

講座の内容

私が受講したものは2019年12月〜2020年3月に行われたGCI Online Course2019(駒場に通わない方)です。カリキュラムは基礎的なPythonの書き方からMatplotlib,Pandasの使い方、確率統計のお話や機械学習の基礎、チューニング方法などを扱います。

この講座には修了要件があり、最後まで頑張って全て達成した場合に「この講座を修了した」とみなされ修了証をもらうことが出来ます。

また、この講座は自分でパソコンと通信環境さえ用意できればタダです。(これはやるしかない!)

レベル

公式ホームページを見ると

Pythonで基礎的なコーディングができる(基礎的な教材を用意していますので、初心者の方は開講までに自習をお願いします)

と記載されています。私の主観では、Python基礎(ループ、条件分岐、データ型、リストなど)が一通りわかり、Numpyで行列計算がわかるくらいだと思います。また、コーディングスキルとは別に線形代数や確率統計の知識があるといいと感じました。

全く知らないからできないというわけではなく、とりあえずNumpyを勉強してチャレンジしてみるのもアリだと思います。

進め方

全ての演習内容がiLectというブラウザ上からアクセス可能な開発環境を通じて配布され、各自が好きな時間に取り組めるようになっています。配布されるものにはいくつか種類があり、教材、課題、コンペのルールなどがあります。

教材は全部でChapter10まであり、1,2週間に1回、1,2Chapterずつ配布されます。配布されるファイルの拡張子は「.ipynb」になっており、Jupyter Notebook以外では開けないです。また、この講座は東大生限定のGCI Komaba 2019と同期開催しており、駒場で行われた講義をオンライン生もみることができたりしました。

iLect

ブラウザ上でJupyter Notebookと同じような環境が使える開発環境です。GitHubアカウントを利用してログインします。1つ前にも書きましたが、教材などの配布は全てここを通じて行われます。

時間制限があり、だいたい1回2時間まで。毎週教材を配布する際に数時間分の使用権をいただく感じになります。いただいた時間よりもっと勉強したいという場合は自身のパソコンに環境構築するのが望ましいです。

Competition

Kaggle形式で開催されるコンペティションで全部で3回開催され、1回目は参加必須、2回目は自由参加、3回目は参加必須かつ規定スコアを満たす必要があります。スコア上位者によるコードの共有もあり、データ分析の精度を高めるための視点などを養うことができます。

課題

ほぼ毎週教材の内容に沿った課題が出され、iLectを通じて提出し自動採点されます。そんなに難しくないので心配しなくても大丈夫だと思います。

難しすぎてできないといった場合は後で紹介するSlackを利用して他の受講生にヒントをもらうこともできました。

Slack

受講者全員が参加する連絡ツールです。このSlackを通じて修了要件やスケジュールを確認します。

ここでは運営からの連絡の他に受講生同士で疑問を解決することができ、エラーを全文載せて助けていただいたりしました。その他、コンペの際にアイデアが実装できないなどで助け合うことや着眼点の共有なども行われ、積極的に関わればその分様々な知見を得られる空間でした。

感想

最初はなんとなく飛び込んだこの講座に苦しみつつ就活と重なり終えられなくなりそうになったり、徹夜して課題を終わらせたりしていました。最終課題を提出し終えた後は開放感でいっぱいになる程ハードだったなと感じます。データサイエンスに触れてデータはいとも容易く騙す道具にできるということも学びました。薄っぺらい感想になってしまいますが、チャンスがある人は挑戦してもらえたらと思います。

今年度の開催は所属問わず学生ならどなたでもOKだそうです。(4/15申し込み締め切り) また、修了認定いらず自分で学びたいという方は公式サイトで過去の教材がダウンロードできるそうです。

公式サイトはこちら gci.t.u-tokyo.ac.jp