ゆるゆるSEの日常

自作キーボードを作ってみた

社会人生活がスタートし、研修が終わったな〜とぼんやりしていたら、夏も終わりかけていた檸檬です。

今回は自作キーボードにチャレンジした記録を残しておこうと思います。

どうして自作キーボードに興味を持ったか

初めて自作キーボードを知ったのは、「マツコの知らない世界(TBS, 2020年7月21日放送)」で自作キーボードが扱われていたときでした。 そこで初めてキーボードを自作できることを知りましたが、特に興味を持つことはなかったです。

その後、複数の知人が自作キーボードを利用しており、様々な情報を得ることで自分にもできるかもと感じ、チャレンジしてみることにしました。

自作用のアイテムを用意する

自作キーボードといえば…そう!遊舎工房さん! ということで、秋葉原の実店舗に行き、キーボードの展示を見ながら選ぶことにしました。

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遊舎工房

今回購入してきたアイテムたちはこれ!ということでひとつずつ見ていきたいと思います。

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戦利品

キーボードセット(右・白い箱)

キーボードを自作しようと考えたときに、一番最初に決めるものはキーボードセットになります。 このセットにはキー入力を制御する基盤であるPCBやPro Microなどが同封されています。

keys.recompile.net

キーボードセットを選んだ時点で利用できるキースイッチやキーキャップが変わるので、どうしても利用したいアイテムがある場合は注意する必要があります。

スイッチ(左下)

今回はKailh BOX Silent スイッチ(ピンク軸)を選択しました。 遊舎工房ではキースイッチを実際に触って感触を確かめることができます。 Choco60のようなキースイッチをはんだ付けをする形のキーボードセットの場合は、後から変更しにくいのでよく考えたほうが良いです。

キーキャップ(左上・黒い箱)

Tai-Hao ABS Cubic Midnight Sunを選択しました。 かわいいキーキャップは探せば探すほどあるので、当日に決めなくてもネットで探すのもありだと思います。 キーキャップは後からいくらでも変えることができるので、その場で気に入ったものを買ってしまうのも良さそうです。

その他必需品
  • TRRSケーブル:分割キーボードを接続し1つとして扱うためのケーブルです。分割型キーボードを選択した場合は用意必須です。

  • Micro-B端子を持つケーブル:PCとキーボードを接続するためのケーブルです。手持ちでもOKですが、モバイルバッテリー充電用では充電専用の場合があり、データ送信ができない場合があるので要注意です。

作る

1.ダイオードを基盤につける

基盤(たくさんの穴が空いている板)にダイオードをはんだで付けていきます。 ダイオードは設置する向きがあります。Choco60では、基盤に設置向きが書かれているので、指示に従って取り付けをしていきます。

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基盤(手前)とダイオード(左奥)

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はんだ付け完了

ダイオードに関しては、ちょっとガタガタでもしっかりついていれば大丈夫です。 10年ぶりのはんだ付けでもなんとかなったので、心配はいらないと思います!!

2. TRRSジャックの取り付け

分割キーボードを接続するためのTRRSジャックを取り付けます。 大量のはんだを流し込むとジャック内に流れ込み、正常に認識できなくなってしまうので要注意です。

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取り付けたTRRSジャック

3. タクトスイッチの取り付け

Pro Microをリセットするためのタクトスイッチを取り付けます。

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取り付けたタクトスイッチ

4. スタビライザーの取り付け

スタビライザーを取り付けていきます。 Choco60のキットに含まれているものはPCBマウントのスタビライザーです。

スタビライザーは横幅の長いキーの場所に、軸の摩耗などを目的として設置しますが、とにかくカチャカチャとうるさいです。 うるさいのが苦手な人は、過去にスタビライザーの音と戦ってきた人たちのブログがあるので、それを参考に対策をしたほうがいいです。

また、PCBマウントのスタビライザーは装着するのが難しいです。 少しでも浮いていると、キースイッチの取り付けがうまくいかなくなってしまうので、しっかり全力で押し込んで取り付けます。

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スタビライザーの取り付け

5. キープレートの取り付け

基板の上にキープレート設置していきます。 Choco60では、ここのネジを閉めるのが難しいです。 ペンチとドライバをそれぞれ手に持って締めるとうまくいきます。

ノリノリで作業をしていたので、写真を撮り忘れました。

6.キースイッチの取り付け

いよいよ、キースイッチを取り付けていきます。 5で付けたキープレートにはめ込んでいく形になります。 しっかりはめることができたら、キーボードを裏返して、各スイッチにつき2箇所はんだ付けを行います。

はめ込み方が甘いと、はんだ付けがうまくいかず、キーが反応しなくなってしまうことがあります。 ここも、しっかりと押し込んでいく必要があります。

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キースイッチ取り付け

7.Pro Microの取り付け

キーボードとして使えるようにするPro Microをつけます。

遊舎工房で購入したセットには、コンスルーが2種類入っています。 右側は従来のコンスルー、左側ははんだ付けがPro Microとのみで利用できるコンスルーです。

左側のコンスルーを利用することで、はんだ付けが減らせます。 また、Pro Microが壊れた際に交換しやすくなる優れものです。

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コンスル

8.キーキャップの取り付け

キーキャプを付けていきます。 自分の好きな配列で、長さがを考えつつ付けていきます。

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ほぼ完成したキーボード

9.キーフォーマットの設定

今回のキーマップ設定にはGUIで設定ができるVIAを選択しました。

Cocoa40 ・ Choco60 ビルドガイドに沿って設定できます。 keys.recompile.net

完成…?

ここで「完成!」と叫びたかったのですが、問題が発生。

⭐︎左側上から2列目が丸ごと反応しない

Pro Microのはんだ付けが甘い状態でした。

私は「Pro Microにはんだ付けをやりすぎると壊れる」と聞いて、ビクビクしながらやった結果、はんだ付けがうまくいっておらず反応していませんでした。

⭐︎Rキーだけ反応しない

キーが反応しない原因は複数考えられますが、今回の原因はキースイッチが浮いており、キースイッチと基板のはんだ付けがうまくいっていないことでした。

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キースイッチが浮いている状態

対処法としては、はんだ吸い取り線でキースイッチのはんだを取り、丸い穴からキースイッチを押し出して外し、再度取り付けし直すことです。

完成

ということで、最後の最後に動かないと焦りましたが、何度か無事動くことを確認して完成させることができました。

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パソコンと繋いだ自作キーボード

完成に至るまでにTwitterで友人に聞きまくったり、再度店舗へ向かい店員さんに質問したり、いろいろ助けていただきました。ありがとうございました。

「さあ使ってみよう!」と、このブログを書く際に利用したところ、普段のタイピングがだいぶアクロバティックらしく、指が大パニックを起こして動けなくなったので、練習が必要ですね!

自分がキーフォーマットを決めたのに…と思わなくもないですが、慣れ親しんで長く使っていければと思います。