ゆるゆるSEの日常

導かれて歩む道

先日飲み会で中学受験の話になり、中学の入学式と大学の入学式で「あなた方は神に選ばれてここにいます。」と言われたことを思い出した。

 

私は中学受験をしてミッションスクール(プロテスタント宣教師によって設立されたキリスト教学校)の中高一貫校に進学し、大学も予期せずプロテスタントを掲げる女子大へ進学した。

中学の入学式では校長からのメッセージで冒頭のこと言われたことが非常に衝撃的だった。当時、受験を終えたばかりの自分にとっては試験を勝ち抜いてきたからここにいるのであって、神の意思など関係ないと考えていたからだ。

大学の入学式でも同じようなメッセージを受けた。こちらは中学で一度聞いていたことに加えて、このメッセージはミッションスクールの入学式あるあるだと知っていたため、予想通りだった。

 

中学の入学式も、大学の入学式もそれぞれ校長のメッセージにそんなこと言われたって、と全然納得していなかった。自分の力で入試を終えた結果だと思っていたし、学力勝負の結果が神の意思によって左右されてたまるかと思っていた。

特に大学は中高の温室を出て初めて広がる世界が嫌になり、不貞腐れていた時期もちょっと長かった。人間関係も、大学生活も、強い希望は元からなかったが自分の予想を遥かに超える苦手な人たちとの出会いに面食らってばかりだった。だからより一層、神に私の人生を変えられたく無いと思ったし、神は私を救ってくれないと恨んだりもした。

 

しかし、改めて飲み会の帰り道にふと、神に導かれていると入学式で伝えられるのは一つの救いだなと思った。

思った形での受験とならずに落ち込んだ人にとって、今いるところが神に導かれた先なのだと自分の中で折り合いをつける手段になるからだ。もちろん前述の私のように納得できない人はたくさんいるだろうし、気持ちの折り合いの付け方として一時的かもしれない。苦しい気持ちもわかるし、やはり神に左右されてたまるかという気持ちになるかもしれない。

しかし、全ては自分の意志と努力で決めると考えたとき、失敗した現実も選択を間違えたという後悔も全てが自分に跳ね返ってきてしまう。自分が選び勝ち取ったという言葉は聞こえが良いが、辛くなったときに自分の逃げ道を無くしてただ自分を追い込むことになってしまう。

そう思えば、子供騙しのように感じるかもしれないが、言葉一つで一つの山を越えて気持ちを落ち着けて、次の目標を見据えることができるのならば利用して損はないと思う。

 

受験や就活に限れば、行きたかった学校に行けなかったけれど、10年後振り返ればその選択が最良だったかもしれない。

実際に私は中学受験で落ちた学校が中高在学中に週刊誌にいじめでホットトピックとして扱われていた。就活で行けなかった企業は株価暴落したり鳴り物入りのプロジェクトがコロナによって当初と比べて大きな計画変更を余儀なくされ事業撤退に追い込まれている。

現在の私は落ち込んだ時に声をかけてくれる中高の友人に恵まれ、1ヶ月前に決めたアメリカ弾丸旅行に行ったりするし、会社はなんかテレビでニュースになり株価上がってるらしいし、会社の同期と酒飲み旅行に行ったりなんてことも。

その瞬間の悔しさに囚われずに前を向いて走ったほうが世界が広がって思っていたよりも楽しくなっていいと思っている。

 

仕事においても自分では納得できないことは多々あるし、自分で動いてもどうにもならないことがないとはいえない。

そんなときはこれが今私の前に敷かれたレールだけれど、どこかに切り替えポイントがあるはず、だからこの分岐点を作ったり見つけたりするまで一つ与えられた道を頑張って走ってみようと思うようにしている。

人生悔いてばかりよりも失敗は失敗として受け止めつつ前を見たほうが良いに決まってる。逃げたいときは逃げちゃうし、それでも生きてれば何かしら楽しいこともあるはず。

 

ということで、次の炎上プロジェクトを楽しみに私もまだまだ頑張ってサラリーマンするどー!

 

 

 

面倒な私

気がつけば社会人4年目が目前で25歳になって「ああどうしよう!」と叫ぶ毎日を送ってます。

叫ぶ理由は割と単純で仕事が辛いから。

仕事が辛いと言っているものの、労働が嫌いなわけでもなくSEという仕事もたぶん向いている状況で何に文句があるのだと自分でも思います。

とはいえ、人は精神的に追い詰められれば苦しいと感じるものですから、なんとなく感じてもいないプレッシャー諸々に苦しんでいるのでしょう。

実際に普段温厚なマネージャーが私に激詰めしてくる夢を見る程度には精神的に負担が大きい様子です。

こんなことを言いつつも意外とシステム開発の仕事は好きで辞めるつもりはありません。ただ嫌になる瞬間は来るので「あいつのこと末代まで呪ってやる」「最低でもあいつを煉獄に落としてやる。失敗しなければ地獄だ。」とは頻繁に思ってます。だって恨むのはタダですからね!

みんな呪いで死んだっぽくても、善い人生だったはずが地獄でも私のこと恨まないでね!てへぺろ☆(・ω<)

 

プライベートに視線を向けると毎週馬に乗っている人でしかない私は、馬に乗っているSEというだけで変わり者じゃないかとはたと思うのです。

人と会話する時はもっとまともな趣味を出さねばと思いつつ出せるワードは「観劇」「日本酒」「パソコン」など。完全におっさんなのか女性なのかわからない、むしろアイデンティティの塊みたいな趣味してます。

 

傍から見ればこんな趣味が変でややこしそうな人と付き合ってくれる友人には感謝しかありません。

毎年春になるとたくさんの友人が色々と誘ってくれます。

そんな友人を大切にしつつ、これからもずっと面倒な人になるつもりです。

みなさんよろしくお願いします。

 

3年目目前の書き散らし

気がつけば3月も折り返し、1Qが終わろうとしている。

4月になれば私はいよいよ新人とは言えなくなる。社会人として独り立ちする日が来るのである。特に肩書きが変わることへの希望はなく、今と同じような日常が続くのだろうと漠然と思っている。

 

入社から2年間の間、私たちはコストの安い新人として扱われる。この期間に名ばかりのOJTで仕事に対する理解度を上げ、戦力になるよう努力を求められるのだ。

私のOJT期間は、特殊なプロジェクトにいた関係で研修が終わった直後からお客様対応、お客さんと何かあった時に矢面に立ったのは自分だった。

キャリアの観点では正直なところお客様対応なんて5年目などの中堅レベルで初めて経験でいいと思っている。もっとエンジニアリングや基礎知識を身につけたかった。しかしこれは新人のわがままなのだろう。

 

プロジェクト単位での仕事をしている人はご理解いただけると思うが、アサインによって要求されるスキル、身につくスキルは大きく変わる。

私はもっと黒い画面と向き合いたかったと今になって思う。ファーストアサインはローコードツールによる開発だった。他PJからもらったアセットを利用したミニ開発、非IT出身の新入社員にとっては適したアサインだったのだろう。しかし私はこのPJを通じて何もかもが嫌になってしまった。おまけに別のアサインを探すときに「あなたのコストでその技術力では、うちのPJでは開発をお願いできない」と言われる始末である。

ローコードも、他社パッケージのカスタマイズ導入も、シンプルな開発も、お客様対応も、全部苦手でできない私にどんなキャリアが残されているというのか。

 

こんな状態でため息が止まらないが、さらに悲しいことに上司はアサイン探しに非協力的で、1度availableに突入するとなかなか次のアサインが決まらない。世間では親ガチャという言葉が一時期話題になったが、ここでは部門ガチャ、上司ガチャだろう。

 

ここまでネガティブな言葉を並べてきたが、私も雇われの身。逃げることばかり考えるのも面白くないので、プロジェクトという働き方ができるのをポジティブに捉え、めげずにやりたいことにチャレンジしてみようと思う。

欲深くリードの職位を手に入れてから転職を狙うのも楽しいかもしれない。

自作キーボードを作ってみた

社会人生活がスタートし、研修が終わったな〜とぼんやりしていたら、夏も終わりかけていた檸檬です。

今回は自作キーボードにチャレンジした記録を残しておこうと思います。

どうして自作キーボードに興味を持ったか

初めて自作キーボードを知ったのは、「マツコの知らない世界(TBS, 2020年7月21日放送)」で自作キーボードが扱われていたときでした。 そこで初めてキーボードを自作できることを知りましたが、特に興味を持つことはなかったです。

その後、複数の知人が自作キーボードを利用しており、様々な情報を得ることで自分にもできるかもと感じ、チャレンジしてみることにしました。

自作用のアイテムを用意する

自作キーボードといえば…そう!遊舎工房さん! ということで、秋葉原の実店舗に行き、キーボードの展示を見ながら選ぶことにしました。

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遊舎工房

今回購入してきたアイテムたちはこれ!ということでひとつずつ見ていきたいと思います。

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戦利品

キーボードセット(右・白い箱)

キーボードを自作しようと考えたときに、一番最初に決めるものはキーボードセットになります。 このセットにはキー入力を制御する基盤であるPCBやPro Microなどが同封されています。

keys.recompile.net

キーボードセットを選んだ時点で利用できるキースイッチやキーキャップが変わるので、どうしても利用したいアイテムがある場合は注意する必要があります。

スイッチ(左下)

今回はKailh BOX Silent スイッチ(ピンク軸)を選択しました。 遊舎工房ではキースイッチを実際に触って感触を確かめることができます。 Choco60のようなキースイッチをはんだ付けをする形のキーボードセットの場合は、後から変更しにくいのでよく考えたほうが良いです。

キーキャップ(左上・黒い箱)

Tai-Hao ABS Cubic Midnight Sunを選択しました。 かわいいキーキャップは探せば探すほどあるので、当日に決めなくてもネットで探すのもありだと思います。 キーキャップは後からいくらでも変えることができるので、その場で気に入ったものを買ってしまうのも良さそうです。

その他必需品
  • TRRSケーブル:分割キーボードを接続し1つとして扱うためのケーブルです。分割型キーボードを選択した場合は用意必須です。

  • Micro-B端子を持つケーブル:PCとキーボードを接続するためのケーブルです。手持ちでもOKですが、モバイルバッテリー充電用では充電専用の場合があり、データ送信ができない場合があるので要注意です。

作る

1.ダイオードを基盤につける

基盤(たくさんの穴が空いている板)にダイオードをはんだで付けていきます。 ダイオードは設置する向きがあります。Choco60では、基盤に設置向きが書かれているので、指示に従って取り付けをしていきます。

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基盤(手前)とダイオード(左奥)

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はんだ付け完了

ダイオードに関しては、ちょっとガタガタでもしっかりついていれば大丈夫です。 10年ぶりのはんだ付けでもなんとかなったので、心配はいらないと思います!!

2. TRRSジャックの取り付け

分割キーボードを接続するためのTRRSジャックを取り付けます。 大量のはんだを流し込むとジャック内に流れ込み、正常に認識できなくなってしまうので要注意です。

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取り付けたTRRSジャック

3. タクトスイッチの取り付け

Pro Microをリセットするためのタクトスイッチを取り付けます。

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取り付けたタクトスイッチ

4. スタビライザーの取り付け

スタビライザーを取り付けていきます。 Choco60のキットに含まれているものはPCBマウントのスタビライザーです。

スタビライザーは横幅の長いキーの場所に、軸の摩耗などを目的として設置しますが、とにかくカチャカチャとうるさいです。 うるさいのが苦手な人は、過去にスタビライザーの音と戦ってきた人たちのブログがあるので、それを参考に対策をしたほうがいいです。

また、PCBマウントのスタビライザーは装着するのが難しいです。 少しでも浮いていると、キースイッチの取り付けがうまくいかなくなってしまうので、しっかり全力で押し込んで取り付けます。

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スタビライザーの取り付け

5. キープレートの取り付け

基板の上にキープレート設置していきます。 Choco60では、ここのネジを閉めるのが難しいです。 ペンチとドライバをそれぞれ手に持って締めるとうまくいきます。

ノリノリで作業をしていたので、写真を撮り忘れました。

6.キースイッチの取り付け

いよいよ、キースイッチを取り付けていきます。 5で付けたキープレートにはめ込んでいく形になります。 しっかりはめることができたら、キーボードを裏返して、各スイッチにつき2箇所はんだ付けを行います。

はめ込み方が甘いと、はんだ付けがうまくいかず、キーが反応しなくなってしまうことがあります。 ここも、しっかりと押し込んでいく必要があります。

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キースイッチ取り付け

7.Pro Microの取り付け

キーボードとして使えるようにするPro Microをつけます。

遊舎工房で購入したセットには、コンスルーが2種類入っています。 右側は従来のコンスルー、左側ははんだ付けがPro Microとのみで利用できるコンスルーです。

左側のコンスルーを利用することで、はんだ付けが減らせます。 また、Pro Microが壊れた際に交換しやすくなる優れものです。

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コンスル

8.キーキャップの取り付け

キーキャプを付けていきます。 自分の好きな配列で、長さがを考えつつ付けていきます。

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ほぼ完成したキーボード

9.キーフォーマットの設定

今回のキーマップ設定にはGUIで設定ができるVIAを選択しました。

Cocoa40 ・ Choco60 ビルドガイドに沿って設定できます。 keys.recompile.net

完成…?

ここで「完成!」と叫びたかったのですが、問題が発生。

⭐︎左側上から2列目が丸ごと反応しない

Pro Microのはんだ付けが甘い状態でした。

私は「Pro Microにはんだ付けをやりすぎると壊れる」と聞いて、ビクビクしながらやった結果、はんだ付けがうまくいっておらず反応していませんでした。

⭐︎Rキーだけ反応しない

キーが反応しない原因は複数考えられますが、今回の原因はキースイッチが浮いており、キースイッチと基板のはんだ付けがうまくいっていないことでした。

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キースイッチが浮いている状態

対処法としては、はんだ吸い取り線でキースイッチのはんだを取り、丸い穴からキースイッチを押し出して外し、再度取り付けし直すことです。

完成

ということで、最後の最後に動かないと焦りましたが、何度か無事動くことを確認して完成させることができました。

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パソコンと繋いだ自作キーボード

完成に至るまでにTwitterで友人に聞きまくったり、再度店舗へ向かい店員さんに質問したり、いろいろ助けていただきました。ありがとうございました。

「さあ使ってみよう!」と、このブログを書く際に利用したところ、普段のタイピングがだいぶアクロバティックらしく、指が大パニックを起こして動けなくなったので、練習が必要ですね!

自分がキーフォーマットを決めたのに…と思わなくもないですが、慣れ親しんで長く使っていければと思います。

キリスト教と私

無事大学を卒業できそうなので、今回は「キリスト教と私」というテーマで振り返ってみたいと思います。

キリスト教学校の思い出

私は中高から大学をキリスト教学校で過ごしました。 どちらも日々の礼拝とキリスト教に関して学ぶ授業があり、各イベントでは特別な礼拝が守られることもありました。 気がつけば物心がついてからの半分以上の時間をキリスト教の世界で過ごしてきたわけですが、振り返ってみるとさまざまな出来事があったなと感じます。

中高

中高では各キリスト教関連のイベントの礼拝に加え、特別礼拝という形でハンセン病に関する理解を深めることや、国際問題を扱うこと、その他さまざまな社会問題に触れる機会がありました。

中高のイースターペンテコステ、クリスマスの他、宗教改革や収穫感謝では賛美礼拝や特別な礼拝が行われました。 特にクリスマス礼拝はキリスト教にとって大きなイベントであり、中高でも特別な行事として扱われました。 クリスマスの前のアドベントに入ると校内にリースやツリーが飾られ、日々の礼拝もクリスマスキャロルを歌うようになります。 渡り廊下にはJr.1が美術の授業で制作したステンドグラスが飾られ、馬小屋の飾りも置かれます。 クリスマス礼拝ではクリスマスページェント(降誕劇)とハレルヤコーラスを行います。

ハンセン病や国際理解の礼拝では、実際に経験したことや支援を行なっている人がお話ししてくださり、自身の生きている世界の狭さを感じるとともに、支援をすることへの難しさを感じました。

また、修養会と呼ばれる聖書に関する合宿型の勉強会もJr.1,Sr.1,Sr.3で行われました。 Jr.1の時に行われた修養会ではスタンツ(寸劇)を行い、私は放蕩息子(ルカ15:11-32)に出てくる不満を抱く兄の役を行ったことを今でも覚えています。 Sr.1の修養会では寒さのあまり体調を崩す人が続出したことや、部屋に人数分の布団が敷ききれず雑魚寝する事態、キャンドルサービスで友人の前髪が燃えたことなどがありました。さらに、講師として東日本大震災で被災された教会の方がいらっしゃり、オリジナルの賛美歌「エマオのおまえ」を紹介され、皆で歌いました。この「エマオのおまえ」は修養会後に隣のクラスでブームが起き、毎日終礼の時間になると隣の教室から聞こえてきていました(しかも熱唱してて、めっちゃうるさかった)。 Sr.3の修養会では日々の疲れと、中高最後の旅行ということで張り切り過ぎて礼拝中、聖書講話中に爆睡してました(本当にごめんなさい)。 その他、全ての修養会でキャンドルライトサービスが行われます。 普段は見ることのできないキャンドルの灯りのみの空間は忘れることのできない光景です。

大学

大学のキリスト教学の授業は中高ですでに教わったものばかりでした。 私の大学の日々の礼拝では、キリスト教の講義を担当する先生や、近隣の教会から講師を招きお話ししていただく形式でしたが、どの先生のメッセージも同じような内容で、聞くだけで疲れてしまうようになりました。 中高の各行事と比べるとどのイベントも華やかではなく、礼拝に参加すると中高時代の楽しかった日々が思い出されるようになり、自然とキリスト教から距離を置くようになりました。 次第に聖書も開かなくなり、大学構内でほんの少しキリスト教を感じる程度になりました。

キリスト教と私

私が一番最初に出会った聖句は、ルカによる福音書10章27節

彼は答えた。「『心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい、また、隣人を自分のように愛しなさい』とあります。」

でした。 中高ではこの聖句に対して、「自身を愛していない上に、利己的な人間である私が隣人を愛せるわけがない、そもそも隣人なんて誰なのかわからない。」と感じていました。 中高では様々なことを経験しましたが、隣人に対する愛や他者のために働くことが全くわかりませんでした。

中高を卒業した後、意図せず大学もキリスト教主義学校になり、さらに4年同じような世界が続くことになりました。 大学ではキリスト教を学んだことを活かして、他の一神教を学び比較することに興味を持ち、主にユダヤ教イスラム教との違いを学んでいました。

大学生活が後半に入った頃から、自分にとってキリスト教がどんなものだったかを考えるようになりました。 私にとってキリスト教は、初めて触れ、深く学んだ宗教でした。 その教えは私にとって大きく影響を与え、今でもその教えをもとに日々を歩んでいる面もあります。 この後半の日々では、特に自身が世になすべき務めを考えていました。 就活で将来を深く考えるタイミングだったこともあり、これまでを振り返った結果、私は隣人のために働きたいと感じました。 このとき、中高時代にはわからなかった、「隣人を愛する」こと「他者のために働く」ことがなんとなくわかるようになりました。 現在はキリスト教の考えから、義務を果たし、隣人を愛して与えられた役割を果たしていきたいと考えています。

私と宗教

私はこのような世界にいましたが、悩んだ結果キリスト教を信仰しないことを選択しました。 理由は神の与えし試練は全て乗り越えられるというキリスト教の考えでした。 東日本大震災直後の4月に中学へ入学した私は、礼拝のお祈りの中で何度も「どうしてあなたはこのような試練を与えられたのか」という問いを聞きました。 震災から数年経っても立ち直れない人々を見て、本当に私たちは全ての試練を乗り越えられるのだろうかと疑問を持ちました。 また、神が本当に全知全能で私たちの願いを聞き入れてくださる存在なら、なぜ苦しみ続ける人がいるのかといった疑問を抱えました。 これらの疑問は解消できず、結果的にキリスト教に対して親しい感情を持ちつつ、別の宗教を信仰することを選びました。 (もちろん、教会に通っていたわけでもなく、中高の日々を通じて知った教えをもとに考えたので、間違っている点はあると思います。)

長い間、キリスト教学校に通い様々な経験をする中で、キリスト教の文化やイベントは好きでした。 アドベントに灯される4本のろうそくやイースターエッグ作り、Thanksgiving Dayに食べるパンプキンパイなどなど。 今でも礼拝にお邪魔させていただくこともあります。 キリスト教の思想を全て否定するわけでもなく、部分的には自身の考えに取り入れ、生かそうとしている部分もあります。 一方で、どうしても一神教を受け入れることができず、私は多神教の考えなんだなあと微かに感じました。 そして、様々なものに神がいて欲しいし、神には得意不得意があって、すごく人間っぽい神がいて欲しいと思ったのです。 神様だって完璧じゃなくていいし、なんとなく助けて欲しいときに、なんとなく助けてくれる神様が気楽でいいなと思いました。 超越した力を持つ存在を信じつつ、日々の生活は神に頼らず自分で頑張ることを中心に考えたいと思い、最終的には神社に通うようになりした。

終わりに

私は宗教が大好きです。 宗教を知るということは、人間を知ることだと考えているからです。 私は日本ではタブー視されがちな宗教を、生活の基盤の一つだと考えています。 旧約聖書には歴史書に分類される書物(ヨシュア記〜エステル記の12の書)がありますし、日本には日本書紀があります。 これらは、民族の由来を説明し、アイデンティティを形成するものといえます。 宗教と文化は密接に結びついており、他の文化を理解するためには宗教を知る必要があると考えています。 アメリカの大統領の就任式で聖書の上に手を置いて宣誓を行いますし、様々な文学、建築、哲学などにもキリスト教の影響が現れています。 また、宗教はその宗教が生まれた土地の風俗や共同体を営む上で必要なルール、生活に関する知恵を伝承するツールの一つだと考えています。 旧約聖書の創世記から申命記モーセ五書と呼ばれ、律法についてを扱っています。 律法は神との契約で、破ってはならないものです。 その中身は礼拝のやり方などを含みますが、殺人や盗み、偽証を禁じる部分もあります(出エジプト記20章12〜17節『十戒』の一部)。 このように、宗教は自治を円滑に行うツールでもあったと言えるでしょう。 宗教は生活に大きく関わっており、切り離せない関係であるとわかります。

何かの宗教を信仰する事で強くなれることや、逆に脆くなることがあると思います。 しかし、何かを頼れることは素敵だと私は考えます。 私はキリスト教に出会い、勉強し、自身の知らない世界を知ることができたと共に、良き友人に囲まれました。 これらは私がどこにいようと大切にできる宝物です。 中学の入学式の日に私の名前を呼び、選ばれ、この機会を与えてくださった神に感謝して、終わりにしたいと思います。

最後に、私の好きな聖書箇所を一つ紹介させてください。

求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門を叩きなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求めるものは受け、探すものは見つけ、門をたたく者には開かれる。(マタイ7:7-8)

私の友人たち、その他ご縁があった全ての人に私以上の御恵みがありますように。

就活報告書に書ききれなかったあれこれ

注意点

ここに書かれていることは個人的な主観です。

また、コロナの影響をほぼ受けずに就活を終了しています。

 

スペック等

専攻:情報理学

資格:秘書検定2級(2018),自動車免許,英検2級(2016)

プログラミング経験:ほぼ皆無

バイト:家庭教師,ブライダルスタッフ

 

インターン

インターン自体は8社参加しました。コンサル、インフラ(電力) 、SIer、メーカーなど、業界は決めずに気になる業界、企業にとにかく出しました。エントリーは30社くらいだったと思います。インターンに参加することで業界の関係や製品の勉強、選考情報を手に入れることができました。また、インターンの選考やグループワークを通して、本選考へ向けての対策をすることができました。インターンの種類によっては社員さんと連絡先を交換し、本選考のサポートをしていただけます。

夏季インターンは5月くらいから募集がスタートします。長期インターンであるほど締め切りが速いのでそれに合わせて準備する必要があります。私の場合は気が付くのが遅れてしまったので 5月の末から準備しました。 秋インターンは平日に開催されるものが多く、 授業との都合が難しい影響で倍率が低くなりやすいです。冬インターンは11月から募集が開始されます。夏のインターンに出遅れた人が参加してくるので倍率が上がります 。

希望する業界だけでなく様々な業界も見ることで興味が出てくることもあると思います。 逆に希望していた業界が想像と違うこともありました。さらにインターン参加者のみ本選考へのエントリーができることや 、インターン終了後に参加者限定の懇親会があったりするそうです。 私はインターンを通じて業界や企業の情報を知るだけでなく、 知り合った学生と情報交換することで自身の就活の軸の差別化や自身の志望動機の弱い部分を洗い出すことができました。 業界にもよりますが、少しでも行きたいと感じる企業へはできる限り参加したほうが良いのではないかと感じました。

企業選び

インターンやイベントを通じて行きたいと感じた企業のみを選びました。2月に1社目の内定をいただき、そこより行きたいところがほとんどなかったのでエントリーは行きたいところの4社のみにしました。本来は10社ほどエントリーするそうです。

エントリー

ESの提出や成績証明書の提出が求められることがあります。 あらかじめ成績証明書を1部、追加でスキャンしたもの(できるだけ文字が読める範囲で容量は小さめのもの)を用意しておくと焦ることがなくいいと感じました。ESはキャリアカウンセリングなどで2~3回添削していただき、修正を重ねました。300~500字を求められることが多く、自己分析などでしっかり内容を決めておくと楽だなと感じました。また、所持している資格を書く欄があるので、正式名称を確認しておくといいです。

試験

玉手箱やSPIなど様々な種類の試験があるのでそれぞれに対して対策が必要になります。それぞれ参考書を1冊買って目を通しておくといいと思います。この試験の点数で落とされる場合があるので苦手と感じる人はしっかり対策したほうがいいです。逆にある程度コンスタントにできる人はここで時間を取られるのはもったいないのでESや業界研究などに力を入れたほうが良いと思います。オリジナル試験の場合は対策が立てられないのでよく寝て臨むしかないです。

グループディスカッション

発言の内容やどのような立ち回りをするか、まわりと協力して結論を導こうとする姿勢が見られます。 私は大学のキャリアセンター主催の練習会やインターンの選考を通じて練習し、本選考に備えました。クラッシャーがいなければそんなに心配はいらないです。本質的には関係がないですが、スムーズにディスカッションが進むように、選考を受ける時間はお昼直後のまったりしやすい時間を狙っていました。

面接

事前に提出したESやアンケートを中心に展開されます。 志望動機などESに書いたものは1分から1分半くらいで話せるよ うにしておくといいです。基本的に隠し事や嘘をつくことはしないほうが良いです。面接中に矛盾などでバレるととても印象が悪くなります。 個人面接では会話はできるか、思考に矛盾がないか、 どれくらい深く考えられるか、などを見られていると感じました。 面接官の方は落とそうと思って面接をしているわけではないので普通に受け答えをしていれば大丈夫だと思います。 ちょっと変わったものとして、 フェルミ推定がセットになった面接があります。この場合、 答えが合っているかよりも論理の矛盾や飛躍がないかが試されます 。最後に資料にまとめて発表するなどがあるので、もしフェルミ推定をやるといわれた場合は時間を計りながら練習を しておいたほうがいいです。その他の注意点があるとすれば、3点 。1点目は職種と関係のない資格をESに書いていた場合、どうして取ったのかなどを聞かれることがあります。就活に有効と聞いて取った資格でも適当に理由を答えられるようにしておくといいです。また、 2点目として逆質問の時間が苦手な人はしっかりと何を聞くか考えたほうがいいです。業種にもよりますが30分間など逆質問を続けるのはかなりしんどいです。できる人はその会話の中で新たに浮かんできた疑問を逆質問として聞くと話が広がり、時間が余って困ることはないと思います。そして3点目は経済に広くアンテナを張っておくことです。面接の中で最近気になったニュースや今後の会社の在り方を質問されることがあります。これは日々ニュースに触れて自分の意見を考えることが必要になります。新聞は読まなくてもせめてネットニュースで少し経済や社会情勢関連の記事を読むといいと思います。

参考になった本

『現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』(東大ケーススタディ研究会/東洋経済新聞社)

会社四季報 業界地図(東洋新聞経済社)

全体を通じて

私の就活の軸は「 日本のモノづくりを支える歯車の一部になりたい」でした。なので、選考を受けている業種などはバラバラに見えますが、全体としてはBtoBを選びました。 そのような視点を得られたのはインターンを通じて知り合い、 意見交換してくださった方々のおかけです。このようにインターンや説明会で自分の進路を決める手がかりを得られる一方で、インターンなどに参加していても本選考の面接を通じて「この会社、 思ってたのと違うかも」と感じることもあり、 選考を受けている最中でもかなり考えが変わることもあります。 就活自体は緩やかである一方で、終わりの見えにくい長い戦いになるのでつらいと感じることもあると思いますが、意外な人物が助けてくれることや、 予期せぬラッキーでうまくいくこともあります。 私の場合は面接官の方々に恵まれました。就活のやり方は人それぞれ、最終目標こそ人に押し付けられるものでも比較できるものでもありません。恐れずにぜひ最後まで頑張ってください。

 

東京大学GCI2019Winter を修了しました

先日、東京大学グローバル消費インテリジェンス寄附講座(GCI2019Winter)を修了しました。応援してくださった方々、ありがとうございました。

さて、この講座について、あまり体験談がないので私の経験を書くことでチャレンジする人が増えればいいなと思い書くことにしました。

きっかけ

知り合いが東大のAI講座を受講していたのを知り、私のような情報系をまだ学び途中の学生でも受講できるような面白そうなものはないかと探し、上記の講座を発見したのが始まりでした。

最初に見つけたときは東大の講座で難しそう、受講しても修了できない気がする、と考えていました。しかし、今後同じような講座が開催されるか保証もありません。また、あらかじめ受講レベルの確認テストがあるので、修了できる見込みが立たないほどレベルが足りなければ受講許可が下りないと考え、チャレンジしました。

終えた感想としてはそんなに怖がらなくて大丈夫だと思います。

講座概要

講座の内容

私が受講したものは2019年12月〜2020年3月に行われたGCI Online Course2019(駒場に通わない方)です。カリキュラムは基礎的なPythonの書き方からMatplotlib,Pandasの使い方、確率統計のお話や機械学習の基礎、チューニング方法などを扱います。

この講座には修了要件があり、最後まで頑張って全て達成した場合に「この講座を修了した」とみなされ修了証をもらうことが出来ます。

また、この講座は自分でパソコンと通信環境さえ用意できればタダです。(これはやるしかない!)

レベル

公式ホームページを見ると

Pythonで基礎的なコーディングができる(基礎的な教材を用意していますので、初心者の方は開講までに自習をお願いします)

と記載されています。私の主観では、Python基礎(ループ、条件分岐、データ型、リストなど)が一通りわかり、Numpyで行列計算がわかるくらいだと思います。また、コーディングスキルとは別に線形代数や確率統計の知識があるといいと感じました。

全く知らないからできないというわけではなく、とりあえずNumpyを勉強してチャレンジしてみるのもアリだと思います。

進め方

全ての演習内容がiLectというブラウザ上からアクセス可能な開発環境を通じて配布され、各自が好きな時間に取り組めるようになっています。配布されるものにはいくつか種類があり、教材、課題、コンペのルールなどがあります。

教材は全部でChapter10まであり、1,2週間に1回、1,2Chapterずつ配布されます。配布されるファイルの拡張子は「.ipynb」になっており、Jupyter Notebook以外では開けないです。また、この講座は東大生限定のGCI Komaba 2019と同期開催しており、駒場で行われた講義をオンライン生もみることができたりしました。

iLect

ブラウザ上でJupyter Notebookと同じような環境が使える開発環境です。GitHubアカウントを利用してログインします。1つ前にも書きましたが、教材などの配布は全てここを通じて行われます。

時間制限があり、だいたい1回2時間まで。毎週教材を配布する際に数時間分の使用権をいただく感じになります。いただいた時間よりもっと勉強したいという場合は自身のパソコンに環境構築するのが望ましいです。

Competition

Kaggle形式で開催されるコンペティションで全部で3回開催され、1回目は参加必須、2回目は自由参加、3回目は参加必須かつ規定スコアを満たす必要があります。スコア上位者によるコードの共有もあり、データ分析の精度を高めるための視点などを養うことができます。

課題

ほぼ毎週教材の内容に沿った課題が出され、iLectを通じて提出し自動採点されます。そんなに難しくないので心配しなくても大丈夫だと思います。

難しすぎてできないといった場合は後で紹介するSlackを利用して他の受講生にヒントをもらうこともできました。

Slack

受講者全員が参加する連絡ツールです。このSlackを通じて修了要件やスケジュールを確認します。

ここでは運営からの連絡の他に受講生同士で疑問を解決することができ、エラーを全文載せて助けていただいたりしました。その他、コンペの際にアイデアが実装できないなどで助け合うことや着眼点の共有なども行われ、積極的に関わればその分様々な知見を得られる空間でした。

感想

最初はなんとなく飛び込んだこの講座に苦しみつつ就活と重なり終えられなくなりそうになったり、徹夜して課題を終わらせたりしていました。最終課題を提出し終えた後は開放感でいっぱいになる程ハードだったなと感じます。データサイエンスに触れてデータはいとも容易く騙す道具にできるということも学びました。薄っぺらい感想になってしまいますが、チャンスがある人は挑戦してもらえたらと思います。

今年度の開催は所属問わず学生ならどなたでもOKだそうです。(4/15申し込み締め切り) また、修了認定いらず自分で学びたいという方は公式サイトで過去の教材がダウンロードできるそうです。

公式サイトはこちら gci.t.u-tokyo.ac.jp